リブログ
こんにちは。梅の季節が去り、桃が満開、桜まであと少しといった今日この頃。
春はもうすぐそこですね。
そして3月後半は、卒業式の季節。
自由が丘おととめばえの教室(https://otobae.com/)の生徒さんたちの中にも
そんな節目を迎えた子たちがちらほらいます。
みんな大きくなった!
3月に抱えた寂しい気持ちが4月には不安と期待に変わるのでしょうが、
卒業を控えたお子さんたちの心はしばらくあわただしく動くのでしょうね。
今更ながら自分の時のことを思い出したりしています。
卒業おめでとう!!
さて、そんな3月も後半ですが、今日は今の時期にぴったりの別れの歌を一つご紹介します。
「湯島の白梅」という悲恋の歌です。
この曲は『婦系図(おんなけいず)』という、
明治時代に書かれた小説を題材にした映画に寄せて作られました。
ちなみに、映画の中では使用されていません。
この時代の恋愛物語は、
「愛し合っている二人が泣く泣く分かれる」というのがデフォルトなのですが(笑)、
こちらも例にもれずそのような内容になっております。
1
湯島通れば 想い出す
お蔦(つた)主税(ちから)の 心意気
知るや白梅 玉垣(たまがき)に
残る二人の 影法師
2
忘れられよか 筒井筒(つついづつ)
岸の柳の 縁むすび
かたい契りを 義理ゆえに
水に流すも 江戸育ち
主人公はお蔦さんと主税さんの二人。
主税(ちから)というのは珍しい名前ですね。
余談ですが、音楽療法士になってこの曲と出会い、主税をすぐに「ちから」と読めたのは
高校受験の国語の問題に出てきた「忠臣蔵」のおかげです。
大石主税ですね。
15歳の私は高校受験の最中に
「変な名前!」と思って記憶に残したまま30年も時が過ぎました。。。。笑
さて、本題に戻ります。
お蔦と主税は例にもれず愛し合っているのに一緒になれません。
主税は筒井筒の君である、お妙と結婚させられそうになります。
さて、筒井筒(笑)。
伊勢物語では筒井筒の二人が無理やり別れさせられていましたね。
「筒井筒井筒にかけしまろがたけ 過ぎにけらしな妹見ざるまに」
は超有名短歌です。有名すぎてたぶん受験には出ません。笑
この超有名短歌からのち、筒井筒は「おさななじみ」といったニュアンスで使われています。
話は初めに戻って「湯島の白梅」では、
最終的にお蔦も主税もお妙も全員不幸な死を遂げるのですが、
曲の舞台である「湯島天神」に祀られている菅原道真も不遇の人でした。
「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」
の句を詠んだ人ですよ。
今ではすっかり短歌好きの私ですが、
中学生時代に「百人一首大会」という学校行事で暗記を担当させられた句の一つがこれでした。
湯島天神の梅は今が満開。
受験生が最後の神頼みに訪れた帰りに、ふと梅の香りをかいでリラックスできると良いのですが。
さてさて、
曲解説に卒業の話題や学生時代の思い出をむりやり引っ付けたら
少々おかしな文章になってしまいましたが、
「湯島の白梅」
文学的でもあり古典的でもある良曲です。
きっとあと10年もたつと歌える人がほとんどいなくなってしまう、そんな曲でもあります。
ぜひ聴いてみてください。